ベトナムで買えるお菓子や甘い飲み物は、どれが虫歯になりやすいのでしょうか?
結論からいうと、虫歯のリスクは砂糖の量だけでは決まりません。食べる頻度、口の中に糖分が残る時間、歯への付着性、フッ素の使用状況なども重要です。
例えば、チョコレートを食後に食べる場合と、飴を何時間もなめ続ける場合では、歯が糖分にさらされる状況が異なります。
また、ホーチミンでは、タピオカミルクティーや練乳入りコーヒー、甘いペットボトルのお茶なども身近です。テイクアウトした飲み物を仕事中に少しずつ飲む習慣にも注意が必要です。
ありが歯科では、ベトナムで販売されているチョコレート、グミ、飴、飲み物について、これまで5つの記事で比較してきました。
この記事では、その内容をまとめ、ホーチミンで生活する日本人の大人や子どもが、甘いものと上手に付き合うための方法を日本人歯科医師が解説します。

1.虫歯になりやすいお菓子は?まず知っておきたい4つのポイント
虫歯は、歯垢(プラーク)の中の細菌が糖分を利用して酸を作り、歯の表面からカルシウムなどのミネラルが失われることで進行します。
虫歯予防では、次の4つを考えることが大切です。
| チェックポイント | 歯科医師が注意する理由 |
|---|---|
| 砂糖の量 | 虫歯原因菌が酸を作る材料になる |
| 食べる・飲む頻度 | 口の中が酸性になる機会が増える |
| 口の中に残る時間 | 飴や長時間のちびちび飲みでは糖への接触が続きやすい |
| 歯への付着性 | 歯の溝や歯と歯の間に残りやすい場合がある |
このほか、歯磨き、フッ素、唾液の働き、歯並びなども関係します。
そのため、「砂糖が最も多い商品=必ず最も虫歯になりやすい商品」ではありません。
お菓子を選ぶときは、成分表示と食べ方の両方を見ることが重要です。
2.ベトナムで買えるチョコレート|砂糖が多い商品は?
ホーチミンのスーパーでは、Snickers(スニッカーズ)、KitKat(キットカット)、M&M’s、Meiji、Cadburyなど、日本人にもなじみのあるチョコレート菓子が販売されています。
チョコレートを比較するときは、商品ごとの内容量が違うため、100gあたりの糖類量を見ると分かりやすくなります。
ありが歯科のチョコレート比較記事では、海外向け製品の栄養成分表示を参考に、次のような数値を紹介しています。
| 商品 | 糖類量の参考値 |
|---|---|
| Snickers | 約52g/100g |
| KitKat | 約48.7g/100g |
※海外向け製品の表示例です。ベトナムで販売される商品と成分が異なる場合があります。
チョコレートで注意したい食べ方
例えば、子どもがおやつの時間にチョコレートを食べる場合と、勉強中に何度も少しずつ食べる場合では、糖分に触れる頻度が異なります。
また、キャラメルやヌガーが含まれる商品は、歯に残りやすい場合があります。
大切なのは、チョコレートを完全に禁止することではなく、食べる量と時間を決めることです。
関連記事:
チョコレートのお菓子、砂糖が多いのはどれ?|ベトナムで買える人気商品の糖分比較と虫歯リスク
3.ベトナムで買えるグミ|砂糖だけでなく酸っぱさにも注意
グミは、歯科医師として特に注目したいお菓子の一つです。
理由は、商品によって糖類を多く含むことに加え、酸味料が使われているものがあるためです。
ありが歯科では、メーカー公表の栄養表示を参考に、人気グミ5商品を比較しています。
| 順位 | グミの商品名 | 糖類/100g |
|---|---|---|
| 1位 | Skittles オリジナルグミ | 約63.3g |
| 2位 | Chupa Chups サワーミックスベルト | 62g |
| 3位 | Trolli サワーグローワーム・ミニ | 59g |
| 4位 | Trolli オリジナルヒッツ | 50g |
| 5位 | HARIBO ゴールドベア | 46g |
※海外向け製品のメーカー公表値による参考比較です。ベトナムで販売されるすべての製品の成分を示すものではありません。
酸っぱいグミは酸蝕歯にも注意
グミには、クエン酸やリンゴ酸などの酸味料が含まれる商品があります。
こうした酸は、虫歯菌を介さずに歯の表面に影響することがあります。
これが**酸蝕症(酸蝕歯)**です。
虫歯と酸蝕症は異なるものですが、砂糖と酸の両方を含むお菓子では、両方の観点から注意が必要です。
特に、酸っぱいグミを長時間口に含んだり、少しずつ繰り返し食べたりする習慣は見直したいところです。
関連記事:
グミのお菓子、砂糖が多いのはどれ?|ベトナムで買える人気グミの糖分比較と虫歯リスク
4.飴・キャンディー10選|長時間なめ続けることが問題
飴は、1個食べ終わるまでに時間がかかるお菓子です。
そのため、砂糖入りの飴を繰り返しなめる習慣では、口の中に糖分が供給される時間が長くなります。
ありが歯科では、ホーチミンで販売情報を確認したキャンディー10種類について、砂糖の有無、酸味、なめる時間、付着性などから注意度を比較しました。
| 商品 | 注意したい特徴 |
|---|---|
| Warheads Super Sour Cores | 砂糖と強い酸味 |
| Chupa Chups 棒付きキャンディー | 長時間なめやすい |
| Alpenliebe Original | 砂糖入りのハードキャンディー |
| Sugus フルーツキャンディー | 歯への付着性 |
| Dynamite マンゴー塩チリ味 | 酸味と長時間の摂取 |
| Kopiko Coffee Candy | 砂糖入りのコーヒーキャンディー |
※これらは個々の商品の虫歯発生率を測定した結果ではなく、歯科医学的な注意点です。
のど飴なら安心?
「のど飴だから歯に悪くない」とは限りません。
砂糖入りののど飴を頻繁になめれば、一般的なキャンディーと同様に糖分への接触が増えます。
一方、シュガーフリーの飴は、砂糖入りの飴と比べて虫歯リスクを抑えられる場合があります。ただし、酸味の強い商品では酸蝕症にも注意が必要です。
関連記事:
ホーチミンで売っている飴10種類を歯科医師が比較!虫歯になりやすいキャンディーランキング
5.ホーチミンの甘い飲み物10選|テイクアウトのちびちび飲みに注意
ホーチミンで生活していると、カフェやドリンクスタンドで甘い飲み物を買う機会が多くあります。
例えば、次のような飲み物です。
| 飲み物 | 歯科医師が注意したい点 |
|---|---|
| タピオカミルクティー | 加糖ミルクティーと甘いトッピング |
| フルーツティー | 追加糖分と果実由来の酸 |
| サトウキビジュース | サトウキビ由来の糖分 |
| 練乳入りアイスコーヒー | 練乳の糖分 |
| 甘い炭酸飲料 | 糖分と酸性度 |
| フルーツスムージー | 果物の糖分と追加の練乳・砂糖 |
| ココナッツコーヒー | 加糖クリームや練乳 |
| タックティー | 砂糖と柑橘類の酸 |
| バックシウ | ミルク・練乳の糖分 |
| 甘いハーブティー | 加糖タイプの糖分 |
ホーチミンで気になる「ちびちび飲み」
例えば、朝9時に甘いコーヒーをテイクアウトして、仕事中に少しずつ飲み、昼過ぎまでカップが残っているケースを考えてみましょう。
糖分を摂取すると、歯垢の中の細菌が酸を作ります。
唾液には酸を中和する働きがありますが、繰り返し糖分を摂取すると、口の中が酸性になる機会が増えます。
同じ1杯でも、短時間で飲み終える場合と、何時間もかけて飲む場合では、虫歯予防の観点から注意すべき点が異なります。
ただし、短時間で飲めば虫歯にならないという意味ではありません。糖分の総摂取量も重要です。
関連記事:
ホーチミンで飲む甘い飲み物ランキング10選|歯科医師が虫歯リスクを比較
6.ベトナムのペットボトル飲料・スポーツドリンクも確認しよう
甘い飲み物は、カフェのドリンクだけではありません。
ホーチミンのコンビニやスーパーで購入できるスポーツドリンク、加糖のお茶、清涼飲料水にも糖分が含まれています。
ありが歯科の飲料比較記事では、100mlあたりの糖質・糖類量の参考例として、次のような数値を紹介しています。
| 飲料 | 100mlあたりの参考値 |
|---|---|
| 無糖のお茶 | 0g |
| Aquarius | 約4.7g |
| Revive | 約5.1〜5.5g |
| Pocari Sweat | 約6.2g |
| Coca-Cola | 約10.6g |
※商品、販売地域、配合変更などによって異なります。糖質と糖類は同じ指標ではないため、厳密な比較には栄養表示の項目をそろえる必要があります。
特に注意したいのは、100mlあたりの数字だけで判断しないことです。
例えば、100mlあたり6gの糖質を含む飲料を500ml飲むと、合計30gになります。
また、ベトナムではお茶にも加糖タイプがあるため、日本での「お茶は無糖」というイメージだけで選ばないことが大切です。
関連記事:
【ベトナムの飲み物】糖質が多いのはどれ?スポーツドリンク・お茶・清涼飲料水と虫歯リスクを比較
7.チョコ・グミ・飴・飲み物|歯科医師が比較するポイント
ここまで紹介した4ジャンルを、虫歯予防の観点から整理します。
| ジャンル | 特に注意すること | 酸蝕症の観点 |
|---|---|---|
| チョコレート | 糖類量と食べる頻度 | 通常は主な論点ではない |
| グミ | 糖類量、付着性、繰り返し食べる習慣 | 酸っぱいタイプは注意 |
| 飴 | 口の中に糖分がある時間 | 酸っぱいタイプは注意 |
| 甘い飲み物 | ちびちび飲みと糖分の総量 | 酸性飲料は注意 |
この表は、どのジャンルが最も虫歯になりやすいかを順位付けしたものではありません。
重要なのは、それぞれのお菓子や飲み物に異なる注意点があるということです。
虫歯と酸蝕歯はどう違う?
虫歯は、主に細菌が糖分を利用して作る酸によって進行します。
一方、酸蝕歯は、飲食物や胃酸などに含まれる酸が直接歯の硬い組織を溶かすことで起こります。
そのため、砂糖を含まない酸性飲料でも、酸蝕歯の観点では注意が必要です。
8.子どもにも大人にも実践してほしい7つの虫歯予防
① おやつの時間を決める
お菓子を何度も少しずつ食べる習慣を見直し、間食の回数を管理しましょう。
② 甘い飲み物を何時間も飲み続けない
オフィスや学校、自宅で甘い飲み物を長時間ちびちび飲む習慣は避けましょう。
③ 普段の水分補給は水や無糖のお茶を中心にする
暑いホーチミンでは水分補給が重要です。日常的に飲むものと、楽しみとして飲む甘い飲み物を分けて考えるとよいでしょう。
④ お菓子の栄養成分表示を確認する
糖類の量、内容量、1回に食べる量を確認しましょう。
ベトナムで販売されている商品は、日本や欧米の同名商品と配合が異なる場合があります。
⑤ 酸っぱいお菓子や飲み物の摂取頻度にも注意する
酸味の強いグミ、キャンディー、フルーツティーなどは、虫歯だけでなく酸蝕症の観点からも考える必要があります。
⑥ フッ素入り歯磨き粉を毎日使う
フッ素入り歯磨き粉の使用は虫歯予防の基本です。
子どもは年齢に合ったフッ素濃度と使用量を守り、必要に応じて保護者が仕上げ磨きを行いましょう。
ベトナムの子ども用歯磨き粉、フッ素濃度は大丈夫?日本の最新基準と比較
⑦ 定期的に歯科医院でチェックする
虫歯は初期段階では痛みが出ないことがあります。
また、酸蝕歯や歯の摩耗も、本人が気づかないうちに進行する場合があります。
定期的に歯科医院でお口の状態を確認することが大切です。
9.よくある質問(FAQ)
Q1.チョコレートとグミはどちらが虫歯になりやすいですか?
商品による糖類量の違いだけでなく、食べる頻度、付着性、口腔内の状態によって変わります。すべてのチョコレートとグミを一律に比較することはできません。
Q2.飴は1日1個なら虫歯になりませんか?
1個でも、砂糖の量やなめる時間、ほかの間食の状況によって影響は異なります。個数だけで安全とは判断できません。
Q3.砂糖の入っていないグミなら歯に安全ですか?
砂糖による虫歯リスクを抑えられる場合がありますが、酸味料を含む商品では酸蝕症にも注意が必要です。
Q4.ベトナムのお茶は砂糖が入っていますか?
無糖タイプもありますが、加糖されたペットボトルのお茶も販売されています。購入時に栄養成分表示を確認しましょう。
Q5.タピオカミルクティーは飲んではいけませんか?
禁止する必要はありません。ただし、糖分や甘いトッピングの量、飲む頻度、長時間のちびちび飲みに注意しましょう。
Q6.食後にお菓子を食べる方がよいですか?
食事と別に何度も間食するより、糖分を摂取する機会をまとめることは虫歯予防の観点から合理的です。ただし、食べる量や毎日の歯磨きも重要です。
Q7.歯磨きをしていれば甘いものを自由に食べても大丈夫ですか?
歯磨きやフッ素の使用は重要ですが、それだけで糖分の頻繁な摂取による影響を完全に防げるわけではありません。食習慣もあわせて見直しましょう。
Q8.ホーチミンで子どもの虫歯や歯科検診を相談できますか?
ありが歯科では、ホーチミンに暮らす日本人の方に向けて、虫歯予防や歯科検診について日本語でご案内しています。お子さまのお菓子の食べ方が気になる場合もご相談ください。
10.まとめ|ベトナムの甘いお菓子は「食べ方」が大切
ベトナム・ホーチミンでは、チョコレート、グミ、キャンディー、甘い飲み物など、さまざまな商品を手軽に購入できます。
しかし、歯科医師として重要だと考えるのは、特定のお菓子を一律に悪者にすることではありません。
何を、どれくらい、どのような頻度で食べたり飲んだりしているか。
この3つを意識することが大切です。
特に、飴を長時間なめる習慣、グミを繰り返し食べる習慣、甘い飲み物を何時間もちびちび飲む習慣には注意しましょう。
お菓子を楽しみながら、歯の健康を守ることは十分に可能です。
ありが歯科では、ホーチミンで生活する日本人の皆さまに向けて、虫歯予防や日常の食習慣についても情報を発信しています。
関連記事一覧
- ベトナムで買えるチョコレート菓子の砂糖比較
- ベトナムで買える人気グミの糖分比較
- ホーチミンで買える飴・キャンディー10種類の比較
- ホーチミンの甘い飲み物ランキング10選
- ベトナムのスポーツドリンク・お茶・清涼飲料水の糖質比較
参考資料
- World Health Organization. Guideline: Sugars intake for adults and children. 2015.
- World Health Organization. Oral health.
- American Dental Association. Nutrition and Oral Health.
- American Dental Association. Dental Erosion.
執筆・監修歯科医 ありが歯科院長 有賀智哉
日本人歯科医師として、ホーチミン旧1区にて日本品質の歯科治療を提供。
一般歯科・小児矯正・インプラント・ホワイトニングまで幅広く対応しています。
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