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「虫歯を治療して詰め物をしたから、もう安心!」

「銀歯やセラミックで覆った歯は、虫歯にならないですよね?」

実は、これは患者さんによくある誤解の一つです。

詰め物や被せ物をした歯でも、再び虫歯になることがあります。

しかも、治療済みの歯は見た目では虫歯に気づきにくく、痛みがないまま進行する場合もあります。

ホーチミンで生活している日本人の方も、日本で治療した歯があるからといって、歯科検診を受けずに過ごしていないでしょうか。

今回は、ホーチミンのありが歯科が、治療した歯が再び虫歯になる原因と、歯を長持ちさせるための予防法をわかりやすく解説します。

【結論】詰め物・被せ物をした歯も、再び虫歯になります

詰め物や被せ物そのものは、虫歯になりません。

しかし、その周囲や内側に残っている天然歯の部分は、虫歯になる可能性があります。

このように、以前治療した歯の修復物の周囲に新しく発生する虫歯を、**二次う蝕(にじうしょく)**と呼びます。

例えば、銀歯で治療した奥歯でも、銀歯と歯の境目から虫歯が発生することがあります。

また、セラミックの被せ物をしていても、歯茎との境目にある天然歯が虫歯になることがあります。

大切なのは、「虫歯を治療したこと」と「虫歯にならない状態になったこと」は違うという点です。


1.なぜ治療した歯が、また虫歯になるの?

虫歯治療では、必要に応じて虫歯になった部分を取り除き、詰め物や被せ物で歯の形や機能を回復します。

しかし、虫歯を発生させた原因まで、すべて取り除けるわけではありません。

虫歯は、歯の表面に付着した細菌性バイオフィルム(プラーク)が、糖質を利用して酸を作り、歯を脱灰させることで進行する病気です。

つまり、治療後もプラークが残りやすい状態や、糖分を頻繁に摂取する習慣が続いていれば、再び虫歯になる可能性があります。

原因① 詰め物と歯の境目にプラークがたまる

詰め物や被せ物には、天然歯との境目があります。

その周囲にプラークが蓄積すると、残っている歯の部分で虫歯が発生することがあります。

特に、歯と歯の間や歯茎に近い部分は、歯ブラシだけでは清掃しにくい場所です。

原因② 詰め物の劣化や破損

長年使用した詰め物では、材料の摩耗、破損、接着部分の劣化などが起こる場合があります。

境目に大きな欠損や段差ができると、プラークが蓄積しやすくなることがあります。

ただし、小さな隙間や着色があるだけで、必ず虫歯になるわけではありません。

修復物の状態と虫歯の有無は、歯科医院で分けて評価する必要があります。

原因③ 虫歯になりやすい生活習慣が変わっていない

虫歯を治療しても、頻繁な間食や甘い飲み物、清掃不足などのリスクが残っていれば、再発する可能性があります。

特に、砂糖入りのコーヒーやジュースを長時間かけて飲む習慣には注意が必要です。

ホーチミンではカフェを利用する機会も多かったり、甘いものを取る習慣が多いと思いますが、重要なのは飲食物の種類だけでなく、糖分を摂取する頻度です。

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2.銀歯やセラミックなら虫歯にならない?

「銀歯は虫歯になるけれど、セラミックなら大丈夫」と思っている方もいるかもしれません。

しかし、どの材料でも、周囲に天然歯が残っている限り虫歯のリスクはあります。

詰め物・被せ物の種類材料自体は虫歯になる?周囲の天然歯は虫歯になる?
銀歯(金属)ならないなる可能性がある
コンポジットレジンならないなる可能性がある
セラミックならないなる可能性がある
ジルコニアならないなる可能性がある

材料によって摩耗や接着、破損などの特徴は異なります。

しかし、セラミックやジルコニアに交換するだけで、虫歯を完全に予防できるわけではありません。

大切なのは材料の名前だけではなく、治療の精度、残っている歯の状態、毎日の清掃、虫歯リスクの管理です。

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3.詰め物の下の虫歯は、痛みがなくても進行する?

はい。痛みがないまま進行することがあります。

虫歯の初期段階では、自覚症状がないことも珍しくありません。

また、神経を取った歯では、歯髄による冷たいものや甘いものへの感覚がないため、虫歯に気づきにくい場合があります。

ただし、神経を取った歯でも、歯根周囲の組織に炎症が起これば痛みが出ることがあります。

こんな症状には注意

  • 詰め物の周囲が黒くなってきた
  • フロスが引っかかる、切れる
  • 食べ物が以前より詰まりやすい
  • 冷たいものや甘いものがしみる
  • 噛むと痛みがある
  • 詰め物や被せ物が浮いた感じがする
  • 被せ物が外れた

これらは二次う蝕で見られることがありますが、必ずしも虫歯が原因とは限りません。

例えば、フロスが引っかかる原因には、詰め物の段差や破損なども考えられます。

また、黒い線が見えても、単なる着色の場合があります。

見た目や症状だけで判断せず、歯科医院で確認することが大切です。

フロスが引っかかる・切れるのは虫歯?原因と受診の目安


4.被せ物の下の虫歯は、どうやって見つけるの?

二次う蝕は、口の中を見ただけでは発見しにくい場合があります。

そのため、歯科医院では複数の方法を組み合わせて診断します。

① 視診・触診

詰め物と歯の境目、欠けている部分、着色、歯肉の状態などを確認します。

必要に応じて器具を使い、修復物の適合状態を慎重に評価します。

② レントゲン検査

歯と歯の間など、直接見えにくい部分の虫歯を調べるためにレントゲン撮影を行うことがあります。

特に、隣接面の虫歯を調べる際には、咬翼法(バイトウイング撮影)が役立ちます。

ただし、金属の詰め物や被せ物の影響などで、虫歯が見えにくい場合もあります。

レントゲンに異常が写らないからといって、虫歯が絶対にないとは言い切れません。

③ 過去の検査結果との比較

以前のレントゲン写真や口腔内写真と比較すると、変化を確認しやすくなります。

ホーチミンに赴任する前に日本で治療した歯がある方は、過去の治療内容がわかる資料があると診断の参考になる場合があります。


5.古い詰め物は、全部交換した方がいい?

古いという理由だけで、すべて交換する必要はありません。

これは、患者さんにぜひ知っていただきたいことです。

詰め物や被せ物を交換する際には、修復物を取り除く必要があり、健康な歯質も失われる場合があります。

そのため、現在の歯科医療では、可能な限り歯を保存する低侵襲な治療が重視されています。

状態に応じた対応

歯の状態考えられる対応
問題がなく、機能している定期的な経過観察
境目に軽い着色がある虫歯の有無を確認し、必要に応じて経過観察
一部に小さな欠けがある研磨や部分的な修理を検討
修復物の周囲に局所的な虫歯がある範囲によっては部分修理を検討
大きな虫歯や破損がある詰め物・被せ物の再治療を検討

国際歯科連盟(FDI)も、問題のある修復物をすべて交換するのではなく、状態に応じて修理や再封鎖などを検討する考え方を示しています。

つまり、「10年前の銀歯だから交換」「黒くなっているから交換」と機械的に判断するのは適切ではありません。

歯の状態を確認して、必要な処置を選ぶことが重要です。


6.二次う蝕を予防するためにできる5つのこと

治療済みの歯を長持ちさせるには、毎日のケアが欠かせません。

① フッ化物配合歯磨剤を使う

成人では、一般に1,400〜1,500ppmF程度のフッ化物配合歯磨剤が虫歯予防に推奨されています。

歯磨き後は、フッ化物が口の中に残るよう、すすぎすぎないことも大切です。

② フロス・歯間ブラシを使用する

詰め物や被せ物の境目が歯と歯の間にある場合、歯ブラシだけではプラークを十分に除去できないことがあります。

歯間の広さに応じて、フロスや歯間ブラシを使用しましょう。

③ 甘い飲食物をだらだら摂取しない

砂糖入りのコーヒーやジュース、お菓子などを頻繁に摂取すると、歯が酸にさらされる機会が増えます。

ホーチミンでの生活でも、甘い飲み物を長時間かけて飲む習慣には注意しましょう。

④ 詰め物の異常を放置しない

フロスが切れる、食べ物が詰まる、詰め物が欠けたなどの変化があれば、歯科医院で確認しましょう。

早い段階で問題が見つかれば、比較的小さな処置で対応できる場合があります。

⑤ 定期的に歯科検診を受ける

二次う蝕は自覚症状がないこともあるため、定期的な確認が役立ちます。

ただし、全員が必ず3か月ごと、6か月ごとに受診する必要があるわけではありません。

虫歯リスクや過去の治療歴、口腔内の状態に応じて、適切な検診間隔を決めることが大切です。

ホーチミンのありが歯科では3か月一回の定期検診をお勧めしております。


7.ホーチミンで治療済みの歯が気になったら

ホーチミン在住の日本人の方には、日本で詰め物や被せ物をした歯が何本もある方もいらっしゃると思います。

海外赴任中は仕事や生活が忙しく、歯科検診が後回しになりがちです。

しかし、以前治療した歯でも、新しい虫歯や詰め物の破損が起こる可能性があります。

特に、次のような方は一度歯科医院で確認することをおすすめします。

  • 日本で治療した歯を長年確認していない
  • 銀歯やセラミックの周囲に違和感がある
  • 詰め物の間に食べ物が詰まる
  • フロスが引っかかる
  • ホーチミンに赴任してから歯科検診を受けていない

ホーチミンのありが歯科では、日本語で症状や治療歴を相談できます。

痛みが出てから歯医者に行くのではなく、問題が小さいうちに確認することが、天然歯を長く残すために大切です。


よくある質問(FAQ)

Q1.詰め物をした歯は何年くらいで虫歯になりますか?

決まった年数はありません。治療後すぐに虫歯が再発するとは限らず、長期間問題なく使える場合もあります。虫歯リスクや清掃状態、修復物の状態によって異なります。

Q2.セラミックの歯なら虫歯になりませんか?

セラミック自体は虫歯になりません。しかし、被せ物の周囲に残っている天然歯には虫歯が発生する可能性があります。

Q3.詰め物の周囲が黒いのは虫歯ですか?

必ずしも虫歯とは限りません。着色や材料の変化などでも黒く見える場合があります。虫歯かどうかは歯科医院で確認する必要があります。

Q4.神経を取った歯でも虫歯になりますか?

はい。神経を取った歯でも、残っている歯質は虫歯になる可能性があります。痛みに気づきにくい場合があるため、注意が必要です。

Q5.虫歯が再発したら、必ず被せ物を外しますか?

必ずしもそうではありません。虫歯の位置や大きさ、修復物の状態によっては、部分的な修理や経過観察などを検討できる場合があります。

Q6.ホーチミンでも日本で治療した歯を診てもらえますか?

一般的に、ホーチミンの歯科医院でも日本で治療した歯の診察は可能です。ただし、必要な治療内容や対応できる材料・技術は医院によって異なります。


まとめ|虫歯治療が終わっても、予防は終わらない

詰め物や被せ物をした歯でも、再び虫歯になる可能性があります。

詰め物やセラミック自体が虫歯になるのではなく、周囲に残っている天然歯が虫歯になるのです。

特に覚えておきたいのは、次の3つです。

  1. 治療済みの歯でも、二次う蝕が発生することがある
  2. 痛みがなくても虫歯が進行する場合がある
  3. 古い詰め物をすべて交換する必要はなく、状態に応じた判断が大切

虫歯治療は、歯を元の状態に完全に戻すことではありません。

治療後も適切なセルフケアと定期的な歯科検診を続けることが、歯を長持ちさせるために重要です。

ホーチミンで歯科検診や詰め物・被せ物の状態が気になる方は、ありが歯科までご相談ください。

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参考文献

  1. American Dental Association. Caries Risk Assessment and Management.
    https://www.ada.org/resources/ada-library/oral-health-topics/caries-risk-assessment-and-management
  2. FDI World Dental Federation. Repair of Restorations. 2019.
    https://www.fdiworlddental.org/repair-restorations
  3. Schwendicke F, et al. How to intervene in the caries process in adults: proximal and secondary caries? An EFCD-ORCA-DGZ expert Delphi consensus statement. Clinical Oral Investigations. 2020.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32643090/
  4. Hickel R, et al. Revised FDI criteria for evaluating direct and indirect dental restorations—recommendations for its clinical use, interpretation, and reporting. Clinical Oral Investigations. 2023.
    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36504246/

執筆・監修歯科医 ありが歯科院長 有賀智哉

日本人歯科医師として、ホーチミン旧1区にて日本品質の歯科治療を提供。
一般歯科・小児矯正・インプラント・ホワイトニングまで幅広く対応しています。

日本語対応で安心してご相談いただけます。

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