
歯石の付き方には個人差があり、歯石が付きやすい人と付きにくい人がいます。
歯石の付きやすい人は、様々な要因があると思いますが、最も大きな理由は、唾液の組成や性状で、特に唾液に含まれるリン酸カルシウムの量によるものと思われます。
また、歯石が出来る原因としてもちろん歯垢(プラーク)の存在が挙げられます。正しいブラッシングによりプラーク(歯垢)がついていない状況では、歯石は付かないと言ってよいでしょう。
しかし、歯磨きがうまくできなくて、お口の中が不衛生な状態では、一度歯石を除去しても、1ヶ月~3ヶ月で再び歯石が歯についてきます。歯石取りの頻度は人によってかなりの開きがあるのですが、3ヶ月に一度というのが標準的です。
歯石はなぜ自分では取れないのでしょうか?
「毎日しっかり歯磨きをしているから歯石は付いていないと思います。」
実際にこのようにお話しされる患者様は少なくありません。
しかし、歯石は歯ブラシでは取ることができません。
歯石は、歯垢(プラーク)が唾液中のカルシウムやリンと結びつき、石のように硬くなったものです。
一度硬くなってしまうと、ご自宅の歯ブラシでは除去できず、歯科医院専用の器具が必要になります。
また歯石の表面は非常にザラザラしているため、新しい歯垢が付着しやすくなり、さらに歯石が増えていくという悪循環になります。
そのため、定期的な歯石除去が歯周病予防には欠かせません。
歯石は「見えない場所」に付きやすい
鏡で見える歯の表面はきれいに磨けていても、
- 歯と歯の間
- 奥歯の裏側
- 下の前歯の裏
- 歯ぐきの中(歯周ポケット)
などは歯石が付きやすい場所です。
特に歯ぐきの中に付着した歯石(縁下歯石)は黒っぽく硬く、歯周病菌の温床になります。
この歯石はご自身では確認することも難しいため、歯科医院で定期的にチェックすることが重要です。
3か月という期間には理由があります
3か月という期間には医学的な理由があります
ありが歯科では、3か月に1回の定期検診・歯石取り・歯のクリーニングをおすすめしています。
「なぜ半年ではなく3か月なのですか?」
とご質問をいただくことがありますが、これには歯周病菌の性質やお口の中の環境が大きく関係しています。
歯の表面には、毎日食事をすると細菌の塊である**プラーク(歯垢)**が付着します。
このプラークの中には数百種類もの細菌が存在しており、虫歯や歯周病の原因になります。
歯科医院で歯石取りやPMTCを行うことで、歯周病菌やバイオフィルムは大きく減少します。
しかし、お口の中の細菌は完全にゼロになるわけではありません。
毎日の食事や生活の中で再び細菌が増え始め、時間の経過とともに少しずつ歯周病菌が増殖していきます。
研究では、歯科医院で専門的なクリーニングを受けて歯周病菌が減少したあとでも、約3か月前後で細菌叢(細菌のバランス)が元の状態へ戻りやすいことが報告されています。
つまり、3か月という期間は、
歯周病が再び進行し始める前に、お口の中をリセットできるタイミング
でもあるのです。
また、3か月という期間であれば、
- 小さな虫歯を早期発見できる
- 詰め物や被せ物の劣化を確認できる
- 歯周病の進行を最小限に抑えられる
- 歯石が大量に付着する前に除去できる
など、多くのメリットがあります。
日本歯周病学会や米国歯周病学会(AAP)では、歯周病の再発予防を目的とした**Supportive Periodontal Therapy(SPT:歯周病安定期治療)**として、約3か月ごとのメインテナンスを基本的な間隔として推奨しています。
一方で、半年から1年ほど間隔が空いてしまうと、
歯石が歯ぐきの中まで入り込みやすくなり、歯周病が進行してしまうことがあります。
すると歯石取りも時間がかかり、出血や痛みが出やすくなる場合があります。
そのため、ありが歯科では
「悪くなってから治療する」のではなく、「悪くなる前に予防する」
という考え方を大切にしています。
もちろん、歯石が付きやすい方や歯周病のリスクが高い方では2か月ごとのクリーニングをおすすめする場合もありますし、お口の状態が非常に安定している方では4〜6か月ごとのメンテナンスをご提案することもあります。
患者様一人ひとりのお口の状態に合わせて、最適なメンテナンス間隔をご案内しております。
- 日本歯周病学会「歯周治療のガイドライン」
- American Academy of Periodontology. Comprehensive Periodontal Therapy: A Statement by the American Academy of Periodontology.
- Axelsson P, Lindhe J. The significance of maintenance care in the treatment of periodontal disease. J Clin Periodontol.
特に**アクセルソン&リンデ(Axelsson & Lindhe)**は予防歯科では世界的に有名で、「定期的なプロフェッショナルケアによって虫歯・歯周病・歯の喪失が大きく減少する」ことを長期追跡で示した代表的な研究として知られています。
ホーチミン生活では着色も付きやすくなります
ホーチミンでは、
- ベトナムコーヒー
- 濃い緑茶
- フルーツジュース
- 色の濃い調味料
など、日本に比べて歯へ着色しやすい飲食物を口にする機会が増える方も少なくありません。
また暑い気候のため、水分補給として甘い飲み物を飲む機会も多くなります。
これらは歯石だけではなく、着色(ステイン)の原因にもなります。
定期的なクリーニングでは、このような着色もきれいに除去できるため、歯本来の自然な白さを維持しやすくなります。
定期検診では歯石取りだけではありません
ありが歯科の定期検診では、単に歯石を取るだけではありません。
毎回、
- 虫歯の有無
- 歯周病の進行
- 歯ぐきの状態
- 詰め物や被せ物の確認
- 噛み合わせ
- 歯磨き状態
まで確認しています。
「まだ痛くないから大丈夫」
と思っていた小さな虫歯が見つかることもあります。
早期発見できれば、小さな治療で済む可能性が高くなります。
PMTCで歯がツルツルになる理由
PMTC後に
「歯がツルツルになった!」
と驚かれる患者様は非常に多くいらっしゃいます。
これは歯の表面に付着していた、
- バイオフィルム
- 細かな着色
- 汚れ
などが取り除かれ、歯の表面が滑らかになるためです。
表面が滑らかになることで、
汚れが付きにくくなる
というメリットもあります。
毎日の歯磨きもしやすくなり、虫歯や歯周病予防にもつながります。
海外生活だからこそ定期検診をおすすめしています
海外では、
「日本へ帰国した時にまとめて治療しよう」
という方も多くいらっしゃいます。
しかし、その間に虫歯や歯周病が進行してしまうことも少なくありません。
定期検診を受けていれば、
小さな虫歯
詰め物の劣化
初期歯周病
などを早期に発見できます。
海外赴任中だからこそ、お口の健康を維持することが仕事や生活の安心にもつながります。
定期検診は将来の歯への投資です
歯は一度削ると元には戻りません。
また、治療を繰り返すたびに歯は少しずつ小さくなり、将来的には被せ物や抜歯が必要になる可能性もあります。
そのため、予防歯科では
「治療しないために通う」
という考え方がとても重要になります。
3か月ごとの定期検診は、歯をできるだけ長く残し、生涯ご自身の歯で食事を楽しむための大切な投資だとありが歯科では考えています。
ホーチミンで安心して定期検診や歯のクリーニングを受けたい方は、ぜひお気軽にありが歯科までご相談ください。
ありが歯科での歯石取り
ホーチミンのありが歯科では、3か月に一回の歯石取り、歯のクリーニングを推奨しております。
標準的な歯石取り、歯のクリーニングは健診も込みで1,500,000dとなっております。
この治療費の中には初診料や再診料も検診料金も含まれており、とてもリーズナブルな治療費となっております。
歯石取りの際、なるべく痛みの少ない超音波スケーラーの機械を使用するため、超音波の振動を正弦波に制御しているため異常振動を起こしにくく滑らかなラウンド軌道を描くのが特長で、これにより患者様の痛みを軽減できるようになっております。
いわゆる歯石取りの際のキンキンする音も少なくなっております。
そのため不快感も少なく、冷たい水での超音波でもないので従来のしみる症状が少なくなっております。
また、使用する水はTABUCHI VIETNAM浄水器を使用しており、飲食店で使うような飲めるきれいなお水での治療を行っておりますので歯の歯石取り、歯のクリーニングも安心してご利用いただけます。

浄水器のフィルター 向かって左 3か月使用したフィルター、向かって右使用前の新しいフィルター
さらにありが歯科の歯石取り、クリーニングにはPMTCの処置もついてきます。
PMTCとは
PMTCとは歯科医師や歯科衛生士が専用の機器、機材を使って、普段の歯磨きでは落とせない歯の汚れをきれいにします。歯石除去で傷ついた細かい傷の補修や黄ばみなども取り除き、歯本来の白さを取り戻します。2種類の研磨剤を使うことで効率的に汚れを落とし、フッ素の効果で虫歯予防もします。
PMTCのメリット
- バイオフィルムを取り除くことにより虫歯や歯周病のリスクを減少させることができます。
- 歯の黄ばみがとれ白くなります。
- 歯の表面をきれいにするので、より白くなり美しさを向上させます。
- フッ素入りジェルをPMTCで用いることで再石灰化を促進し、歯を強化します。
- 歯の表面が滑沢になることにより汚れが付きづらくなります。
- 爽快感
- 口臭予防
- 特殊な柔らかいブラシやゴムなどを使うので痛くありません。
※妊娠中や授乳中の方、高齢者や小児など誰でも気軽にPMTCを受けることができます。
(2026/8/4追記)
よくある質問(FAQ)
Q1. 歯石取りは痛いですか?
A. 基本的には強い痛みはありません。
ありが歯科では、患者様の負担をできるだけ少なくするため、痛みの少ない超音波スケーラーを使用しています。また、お口の状態に合わせて水量や出力も細かく調整しています。
歯ぐきに炎症が強い場合や歯石が深い場所まで付着している場合は、一時的にしみたり違和感を感じることがありますが、多くの方は問題なく治療を受けられています。
Q2. 歯石取りはどのくらい時間がかかりますか?
A. 通常は30〜60分程度です。
歯石の量や歯ぐきの状態によって多少前後します。
初めてクリーニングを受ける方や歯石が多く付着している方では、お時間を長めにいただく場合があります。
Q3. 毎日歯磨きをしていても歯石は付きますか?
A. はい、付きます。
どんなに丁寧に歯磨きをしていても、歯ブラシが届きにくい部分にはプラーク(歯垢)が残ることがあります。
そのプラークが数日から数週間かけて石灰化すると歯石になります。
歯石は歯ブラシでは取れないため、定期的に歯科医院で除去することが大切です。
Q4. 歯石を取ると歯が削れたり傷ついたりしませんか?
A. 基本的には心配ありません。
歯石だけを除去する専用の器具を使用しているため、健康な歯を削ることはありません。
治療後はPMTCによって歯の表面を滑らかに仕上げるため、汚れも付きにくくなります。
Q5. 歯石取りのあとに歯がしみることがありますか?
A. 一時的にしみることがあります。
歯石が長期間付着していた歯では、歯石を除去したことで歯の根元が一時的に露出し、冷たいものがしみやすくなる場合があります。
ほとんどの場合は数日から数週間で落ち着きます。
Q6. 歯石取りをすると歯がグラグラするように感じるのはなぜですか?
A. 歯石が大量に付着していた場合に感じることがあります。
実際には歯が急に弱くなったのではなく、歯を支えていた歯石がなくなったことで違和感を覚えるだけの場合がほとんどです。
歯周病の進行具合も含めて歯科医師が確認いたしますのでご安心ください。
Q7. 定期検診では歯石取り以外に何をしてもらえますか?
A. お口全体の健康状態を確認します。
虫歯の有無だけでなく、
- 歯周病のチェック
- 詰め物・被せ物の確認
- 歯ぐきの状態
- 噛み合わせ
- 着色やプラークの付着状況
などを総合的に確認し、必要に応じてクリーニングやPMTCを行います。
Q8. ホーチミン在住ですが、日本へ帰国するまで待った方がいいですか?
A. あまりおすすめしていません。
虫歯や歯周病は症状がなくても進行することがあります。
「帰国したら診てもらおう」と思っている間に悪化してしまうケースも少なくありません。
ありが歯科では日本語で診療を行っておりますので、ホーチミン滞在中でも安心して定期検診を受けていただけます。
Q9. 歯のクリーニングは保険会社へ請求できますか?
A. ご加入されている海外医療保険によって異なります。
予防目的のクリーニングは対象外となる場合もありますが、歯周病治療の一環として認められるケースもあります。
ご加入の保険内容についてご不明な場合は、受付スタッフまでお気軽にご相談ください。
Q10. 定期検診を続ける一番のメリットは何ですか?
A. 将来的に自分の歯を長く残せる可能性が高くなることです。
虫歯や歯周病は早期発見・早期治療ができれば、大きく歯を削ったり神経を取ったりするリスクを減らせます。
結果として、
- 治療回数が少なくなる
- 治療費を抑えやすい
- 自分の歯で長く食事を楽しめる
という大きなメリットにつながります。
ありが歯科では、患者様一人ひとりのお口の状態に合わせた定期検診プランをご提案しています。
執筆・監修歯科医 ありが歯科院長 有賀智哉
日本人歯科医師として、ホーチミン旧1区にて日本品質の歯科治療を提供。
一般歯科・小児矯正・インプラント・ホワイトニングまで幅広く対応しています。
日本語対応で安心してご相談いただけます。


