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「日本で歯が痛いのに、レントゲンでは異常がないと言われた」

「虫歯もないのに、噛むと痛い」

「何度も歯科医院に行っているのに、原因がわからない」

このような経験はありませんか?

歯医者さん、歯科医院でレントゲンを撮影しても、痛みの原因がすぐにわかるとは限りません。

レントゲンで異常が見つからなくても、歯の神経の炎症、歯の小さなひび、噛み合わせの負担などによって痛みが生じることがあります。

また、歯そのものには問題がなく、筋肉や神経、副鼻腔などが原因で歯が痛く感じられる場合もあります。

この記事では、レントゲンで異常が見つからない歯の痛みについて、考えられる7つの原因、症状による違い、追加検査の方法、受診の目安をホーチミンの日本人歯科医師が解説します。

レントゲンで異常なしでも歯が痛むのはなぜ?

結論:歯科用レントゲンは、歯や周囲の骨の状態を調べる検査であり、痛みの原因をすべて映し出せるわけではないためです。

一般的な歯科用レントゲンは二次元画像です。虫歯や歯の根の周囲の骨の変化などを確認するのに役立ちますが、次のような状態は判断が難しい場合があります。

  • 歯の神経の炎症
  • 初期の根の周囲の炎症
  • 歯の細いひびや亀裂
  • 噛み合わせによる歯への負担
  • 歯以外の組織から伝わる痛み

そのため、歯科診断ではレントゲンだけでなく、症状の聞き取りや口腔内診査、冷温刺激検査、打診、咬合検査などを組み合わせて原因を調べます。

米国歯科医師会(ADA)の2026年の画像診断に関する推奨でも、まず診察を行い、必要性に応じて画像検査を選択することが重視されています。

レントゲンに異常がない歯の痛み|考えられる7つの原因

1. 歯の神経に炎症が起きている(歯髄炎)

レントゲンで明らかな異常がなくても、歯の内部にある神経(歯髄)が炎症を起こしている場合があります。

歯髄炎は、虫歯、歯のひび、過去の治療、外傷などをきっかけに生じることがあります。

特に次のような症状がある場合は注意が必要です。

  • 冷たいものや熱いもので痛む
  • 刺激がなくなっても痛みが続く
  • 何もしていなくてもズキズキする
  • 夜間に痛みが強くなる

歯髄炎の診断では、レントゲン画像だけでなく、冷温刺激への反応や痛みの持続時間などが重要です。

痛みがあるからといって、必ず神経を取る治療が必要になるわけではありません。 炎症の状態や原因に応じて治療方法を判断します。

2. 歯に小さなひびが入っている(クラックトゥース)

歯の亀裂は、通常のレントゲンで確認できないことがあります。

特に、ひびの方向がレントゲンの撮影方向と重なる場合は、画像に現れにくくなります。

特徴的なのは、次のような痛みです。

  • 硬いものを噛むと痛い
  • 噛んだ力を抜く瞬間に痛む
  • 特定の方向で噛んだときだけ痛む
  • 痛みが出たり消えたりする

歯のひびが疑われる場合は、拡大視野での観察、透照診、咬合時の痛みを調べる検査などを行います。

米国歯内療法学会(AAE)も、歯のひびでは痛みが断続的に生じ、原因となる歯を特定しにくい場合があると説明しています。

ひびの深さや位置によって治療方法は異なるため、早めの診断が大切です。

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3. 歯の根の先に初期の炎症がある

歯の根の周囲に炎症が起きても、初期の段階ではレントゲンに明らかな変化が現れないことがあります。

特に、歯の神経が壊死した直後や、根の先の骨にまだ画像上の変化が十分に生じていない場合などです。

症状としては、次のようなものがあります。

  • 噛むと歯の根元が痛い
  • 歯を軽く叩くと響く
  • 歯が浮いたような感じがする
  • 何もしていなくても鈍い痛みがある

このような場合は、歯髄の反応や打診、歯周組織の状態などを調べます。

必要に応じて、経過観察や追加の画像検査を検討します。

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4. 噛み合わせや食いしばりで歯に負担がかかっている

虫歯や根の病気がなくても、特定の歯に強い力が加わることで、歯の周囲に痛みが生じる場合があります。

例えば、次のようなケースです。

  • 朝起きたときに歯が痛い
  • 噛みしめると痛む
  • 歯が浮いた感じがする
  • 詰め物や被せ物を入れた後から違和感がある

歯ぎしりや食いしばり、咬合接触の状態などが関係している場合があります。

ただし、噛み合わせだけが原因と決めつけることはできません。

歯のひびや根の炎症でも似た症状が出るため、ほかの原因を確認したうえで判断する必要があります。

5. 歯周病や歯茎の炎症がある

歯周病は、進行の程度や炎症の状態によっては、レントゲンで明確な変化が確認できない場合があります。

歯周病が進行すると、噛んだときの違和感や歯茎の腫れ、歯の動揺などが生じることがあります。

また、歯と歯の間に食べ物が強く詰まることで、局所的な歯茎の痛みが起こる場合もあります。

このような状態は、レントゲンだけではなく、歯周ポケットの測定や歯茎の診察が重要です。

6. 副鼻腔炎が原因で上の奥歯が痛む

上顎の奥歯の根は、上顎洞という副鼻腔に近い位置にあります。

そのため、副鼻腔に炎症が起こると、上の奥歯が痛いように感じる場合があります。

特徴としては、次のような症状がみられることがあります。

  • 上の奥歯が複数本痛む
  • 鼻づまりや鼻水がある
  • 頬や目の下に圧迫感がある
  • 前かがみになると痛みが強くなる

ただし、これらの症状だけで副鼻腔炎と診断することはできません。

歯が原因で副鼻腔炎を起こす場合もあるため、必要に応じて耳鼻咽喉科と連携して原因を調べます。

7. 歯以外が原因の痛み(非歯原性歯痛)

歯や歯周組織に明らかな異常がなくても、歯に痛みを感じる場合があります。

これを「非歯原性歯痛」と呼びます。

原因には、咀嚼筋の痛み、神経障害性疼痛、神経血管性の頭痛、副鼻腔の病気などがあります。

例えば、顎の筋肉の痛みが奥歯に伝わったり、神経の異常によって電気が走るような痛みが生じたりする場合があります。

次のような場合は、非歯原性歯痛も考慮する必要があります。

  • 歯の検査では原因が見つからない
  • 痛む場所がはっきりしない
  • 複数の歯が同時に痛む
  • 歯科治療を受けても痛みが改善しない
  • 痛みが長期間続いている

ただし、レントゲンで異常がないという理由だけで非歯原性歯痛と判断することはできません。

歯が原因の痛みを十分に調べたうえで、必要に応じて口腔顔面痛の専門的な評価を行います。

痛み方で原因を見分けられる?症状別チェック表

痛みの特徴は、原因を絞り込むための重要な情報です。

痛みの特徴考えられる原因
冷たいものがしみる知覚過敏、歯髄炎、歯のひび
熱いもので痛む歯髄炎など
噛んだ瞬間に痛い歯のひび、根の炎症、咬合の負担
噛んだ力を抜くと痛い歯のひびなど
何もしなくてもズキズキする歯髄炎、根の炎症など
朝起きたときに痛い食いしばり、歯ぎしりなど
上の奥歯が複数痛む副鼻腔炎、非歯原性歯痛など
電気が走るように痛む神経痛など

※この表は診断を確定するものではありません。同じ症状でも複数の原因が考えられます。

レントゲンで異常がない場合、歯科医院ではどんな検査をする?

痛みの原因が不明な場合は、レントゲン以外の検査が重要になります。

冷温刺激検査

冷たい刺激や温かい刺激に対する歯の反応を確認します。

刺激に対する反応の有無や、痛みがどのくらい続くかを調べ、歯髄の状態を評価します。

打診・咬合検査

歯を軽く叩いたときや、噛んだときに痛みが生じるかを確認します。

歯の根の周囲の炎症や、歯のひびなどを疑う手がかりになります。

歯周ポケット検査

歯と歯茎の間の深さを測定し、歯周病や局所的な歯周組織の異常を確認します。

特定の部分だけ深い歯周ポケットがある場合は、歯根破折なども考慮します。

拡大視野での観察・透照診

歯の表面の小さなひびや、詰め物の周囲の状態などを確認します。

通常のレントゲンでは見つけにくい亀裂の診断に役立つ場合があります。

必要に応じた歯科用CT(CBCT)

通常の二次元レントゲンでは十分な情報が得られず、根の病変や歯の破折などが疑われる場合、歯科用CTを検討することがあります。

ただし、CTを撮れば必ず原因がわかるわけではありません。

細いひびや歯髄炎など、CTでも判断が難しい状態があります。

また、虫歯の診断を目的として一律にCTを撮影することは推奨されていません。

2026年のADA・AAOMRの推奨でも、CTは診察結果や通常の画像検査で得られる情報を踏まえ、必要性を判断することが重視されています。

痛いのに原因がわからないとき、すぐ神経を取るべき?

原因が特定できていない段階で、痛みだけを理由に神経を取ることは慎重に判断する必要があります。

歯髄炎が原因であれば根管治療などが必要になる場合がありますが、歯のひび、筋肉由来の痛み、神経障害性疼痛などでは治療方法が異なります。

特に非歯原性歯痛の場合、原因となっていない歯の神経を取ったり、抜歯したりしても、痛みが改善しないことがあります。

大切なのは、痛みの原因をできるだけ明らかにし、検査結果と症状を総合して治療を判断することです。

必要に応じて、経過観察や専門医への紹介、セカンドオピニオンを検討することもあります。

レントゲンで異常がなくても、こんな痛みは早めに受診を

次のような症状がある場合は、早めに歯科医院を受診してください。

  • 痛みが強くなっている
  • 何もしていなくてもズキズキする
  • 夜眠れないほど痛い
  • 噛むことが難しい
  • 歯茎が腫れている
  • 数日経っても痛みが改善しない

顔や顎の腫れが急速に広がる、発熱を伴う、口が開きにくいなどの場合は、急いで医療機関を受診してください。

特に、呼吸しにくい、飲み込みにくい、首や口の底まで腫れている場合は救急受診が必要です。

また、胸の圧迫感、息切れ、冷や汗などを伴う顎や歯の痛みは、心臓の病気が関係することもあるため、歯科受診を待たずに救急医療機関へ相談してください。

ホーチミンで原因がわからない歯の痛みにお悩みの方へ

ホーチミン旧1区のありが歯科では、日本人歯科医師が歯の痛みやお口の状態を確認し、必要な検査と治療についてご説明しています。

歯の痛みには、虫歯だけでなく、歯の神経、歯の根、噛み合わせ、歯周組織など、さまざまな原因が考えられます。

「レントゲンでは異常なしと言われたけれど、まだ痛い」

「治療が必要なのか、しばらく様子を見てもよいのかわからない」

「日本語で症状や検査結果について相談したい」

そのような場合は、これまでの検査結果や治療歴も含めてご相談ください。

他院で説明を受けたけれど「本当にこの治療でいいの?」と迷っている方へ

よくある質問(FAQ)

Q1. レントゲンで異常がなければ虫歯ではないのですか?

いいえ。初期の虫歯や、位置・大きさによっては画像で確認しにくい虫歯もあります。視診や必要に応じた追加検査を組み合わせて判断します。

Q2. レントゲンで異常なしでも神経が炎症を起こしていることはありますか?

あります。歯髄炎はレントゲンに明らかな異常が現れない場合があります。冷温刺激への反応や症状などから評価します。

Q3. 噛むと痛いのに虫歯がない場合、何が原因ですか?

歯のひび、根の周囲の炎症、噛み合わせによる負担などが考えられます。症状だけで断定せず、咬合検査や打診などで確認します。

Q4. 歯科用CTを撮れば原因は必ずわかりますか?

必ずわかるわけではありません。CTが役立つ場合もありますが、歯髄炎や細い亀裂など、CTでも診断が難しい状態があります。

Q5. 原因がわからない歯の痛みは放置しても大丈夫ですか?

痛みが続く場合は、原因を確認することが大切です。特に痛みの増強、腫れ、発熱などがある場合は早めに受診してください。

Q6. 別の歯科医院で診てもらう意味はありますか?

あります。痛みの原因が特定できない場合は、追加検査やセカンドオピニオンが診断の助けになることがあります。以前のレントゲン画像や治療記録があれば持参するとよいでしょう。

まとめ|レントゲンに異常がなくても、歯の痛みには原因がある

歯科用レントゲンは、歯や周囲の骨の状態を調べる重要な検査ですが、すべての痛みの原因を確認できるわけではありません。

歯髄炎、歯のひび、初期の根尖部の炎症、噛み合わせの負担、非歯原性歯痛などでは、レントゲンに明らかな異常がないことがあります。

そのため、痛みの原因を調べるには、症状の聞き取り、口腔内診査、冷温刺激検査、打診、咬合検査などを組み合わせることが重要です。

原因がわからないまま治療を繰り返すのではなく、適切な検査を受け、必要に応じて専門的な診断を検討しましょう。


参考文献・資料

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    https://www.ada.org/resources/ada-library/oral-health-topics/x-rays-radiographs
  2. American Dental Association / American Academy of Oral and Maxillofacial Radiology. Patient selection for dental radiography and cone-beam computed tomography: Clinical recommendations. 2026.
    https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC13580382/
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    https://www.aae.org/patients/dental-symptoms/cracked-teeth/
  4. Yatani H, et al. Systematic review and recommendations for nonodontogenic toothache. Journal of Oral Rehabilitation. 2014;41(11):843–852.
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    https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38350017/

※ 本記事は歯科医学の文献に基づく一般的な情報提供を目的としており、個別の診断に代わるものではありません。

執筆・監修歯科医 ありが歯科院長 有賀智哉

日本人歯科医師として、ホーチミン旧1区にて日本品質の歯科治療を提供。
一般歯科・小児矯正・インプラント・ホワイトニングまで幅広く対応しています。

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